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戦争できる国にさせてはならない

 ある日、いつものようにツイッターでニュースを漁っていたら2016年の参院選の後に国民投票をして改憲を国民に問う予定だ、というようなことが書いてあった。(これはいよいよヤバいことになってきたな)という強いイメージが頭に去来した。そして同時にその日がやってくることを想像したら、とにかく恥を忍んででもこの大事な政変に関して、そのことについて出来る限りの人に伝えていかなくてはならないのではないか、という焦燥感に駆られた。

 同じようなタイミングで、オレのFBでの社会問題に関するリンク記事や私見に触れて、とあるミュージシャンの知人の女性が「私も実は今の世の中のことに不安を感じていて、でもそういう不安を周りに伝えると相手にしてもらえずに苦しい」というメッセージを送ってきた。彼女のように、多分今までは世の中や社会のことに関して距離を置いていただろう人の中にも、現状に少しずつ不安を抱き始めてる人は増えてきてるのかもしれない、と思った。もしそうなのだとすると、もっと横に広げていく運動は加速しないといけないと思うし、FBではウケがよくない政治ネタもバンバン共有されてほしい、と思う。

 現在の政治の方向性が劇的に(民主的な方向に)変わるには国民の意識の変革が必定であり、劇的に変えたいのが目標であるならどうしたら国民の意識が変わるのかを考えないといけない。しかし、どうせ世の中変わんないんだから、と世の大半のノンポリ層にたしなめられた時に反論できる自信がない未熟な自分には一体何が出来るだろう。分からない。分からない…、かといって今ジタバタしないと日本が戦争推進国家になってから、後で文句を言っても始まらないのである。

 3.11の震災と原発事故以降、それまでは遠ざけて知らないフリをしていてた、日本の悪政や、または冷え切った市民社会を憂慮する姿勢が自分の中で燃え上がるのが分かったが、はっきり言って自分一人の力がいかに無力かを思い知るばかりで、手応えを得ることの困難さの前で舌打ちをするのが関の山であった。しかし、生きていかねばならない。そして考えることを放棄することもできない。だとしたら自分の為にも、自分の知り得た情報や知見を共有したり伝達したりする努力を、結果が伴わなかったとしても何かそのような行動をもう少しししてみてはどうか。何かできないだろうか。

 政治と宗教、野球の話しは居酒屋でしてはいけない、とは渡世の教訓としてよく知られているが、日本においてカジュアルに政治の話しをすることの大変さは、そういう試みをしたことがある人ならよく分かるだろう。それが居酒屋だろうが、別の場所だろうが基本的に政治の話しはタブー視されるし煙たがられる。

 面倒臭いし、よく分からないし、または知識、見識がある場合でも意見が違うと無思慮に罵り合いになってしまうし、ということなどが理由に上がるのだろう。日本人は「触らぬ神に祟りなし」という、下手に出しゃばるよりは控えめにしてる方が渡世的に楽であるという考えを持つ国民性であり、よく言えば謙虚であるが、その謙虚さが為政者を利して何も文句を言わない大人しい市民社会が出来上がってしまったようだ。そしてあえなく鎮静化された60年代の学生運動衰退後は小さな社会運動が続けられてきたようだが政府を揺さぶる程の運動はなくなってしまった。そういうことの積み重ねで社会を語ることがタブー視されてしまう理由は理解できるが、そのタブーを解体する努力が今は必要なのではないか。

 現行の安倍政権誕生以降の政変に関しては、俄か勉強家のオレにもその脅威が非常に危機的なものであることが判然としてきている。だから、過去の市民運動の失敗を振り返って躊躇してる場合でもないような、とにかく早い内に行動を起こさないと後で後悔することになるだろう。気づいた以上、「どうせ無駄だ」とスルーするのは罪だ。そう思わせるだけの、大きく右に偏った軍国主義的な政策の数々を、安倍内閣は無関心な国民に気づかれないように少しずつ、しかし着実に進めてきている。

 何となく生きているのが国民で、かくいう自分も、相対的に見れば政治に意識的かもしれないが、それでも日常に流されて時には政治のことなんて一切忘れて何となく過ごす日とてある。そんな状況でも誰かが隣の人に話し始めなければならない、と感じている。

 ブログにこんなこと書いてもね、と言われればそれまでである(加えて、最近のアクセルのブログは政治ネタでつまらないと言われ忌避される可能性すらある)が、オレなりの伝え方で日本の右傾化、軍事化の脅威を人に伝えたいのであって、手段や効率や人気を考えてる間に時間を浪費するよりはいいかもしれない。

 今、これを読んでくださる方に何としてもお願いしたいのは──これを読んでくださる方には耳にタコかもしれないが、とりあえず「改憲」や安全保障、武器輸出、自衛隊の派遣制限の緩和など軍事に関わる政府の動き、また、取り返しのつかない憎悪を引き起こし戦争の礎になってしまうかもしれないあらゆる民族的差別行為、などに対して逐一反対を表明してほしい。そして戦争を身近な事象として許さず、警戒に警戒をして、「これくらいならいいよね」という譲歩を許さないでほしい。政府は歯止めになるような表現を入れて「大した変更じゃない」かのような提案をしてくるが騙されてはいけない!

 日本は他の先進国と同じように財政が思うようによくならず、行き詰まり、明らかに鬱屈した空気感が漂っている。政府はこういう状況を利用して、国民の不安や不満を打開するために不自然なナショナリズムを喚起してくる。「国民で一丸となって頑張ろう」などとハッパをかけてくるのだろうが信用してはいけない。政府の大好きな「絆」という概念を利用して、国民国家で守られていたサービス(福祉とか)や権利を削り、その事実を誤魔化すために仮想敵を外に求めることで軍事化をあたかも正当化してくるだろう。戦争ビジネスの甘い蜜を勘定し、不祥事をも開き直りで居直る安倍政権が勢いを増す。戦争反対を望む国民が知らず知らずのうちに侵略戦争の加害者になってしまう、ということにもう日本は片足を突っ込んでいる。とにかく来年の改憲をかけた国民投票で最悪の結果が生まれぬようにそれまでにできるだけジタバタしようと思ってる。
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