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土民、サンタさんになる

 土民を称しても一介の人の親。年末になると不安になる。クリスマスである。

 俗っぽいことを過剰に嫌悪する私が、日本は独立国ではなく、実はアメリカの属国だったのか、と気づいた時、何だよふざけんな、クリスマスもバレンタインもハロウィンもごめんだね。クリスチャンでもないのに、ポリシーなくなんでも取り入れて消費主義、資本主義のお客様になるのは癪に触る。子どもができるまでの私はそんな感じで西欧かぶれな日本人根性をことごとく軽蔑していた。

 ところが娘が産まれて幼児になると、クリスマスか、サンタにならねば! 触るもの皆傷つけそうだった20代の頃とは打って変わって、娘に喜んでもらうために私はおもちゃ売り場にいた。喜んでもらうため、というよりは、こと子の家にはサンタ来なかったんだって、などと周囲の子にバカにされるのは本意ではない。

 初めて買ったのは訳も分からず女の子のおもちゃ売り場に行って買ったリカちゃんだ。種類がいろいろありすぎて訳が分からない。しかし、適当に決めてレジで金を払う時は、うむ、オレもこれで一人前にペアレントしてるんだなぁ、としみじみ。

 その内娘がもう1人産まれる。今3歳になったから、そろそろ下の子のプレゼントもちゃんと用意しなきゃ…。便利なことにクリスマスが近づくと子らは、サンタさんに何もらおうかな、とか言い出したり、フライング気味に手紙なんかを書き始める。私はほほお、今年はすみっコウォーターかぁ(すみっコぐらしのゲーム)、などとスマホで情報を集めたりなどする。

 ところがクリスマスが近づくと家人から「こと子はすみっコウォーターじゃなくてすみっコのデジカメがいいんだって…」と言われ、デジカメ?高いんじゃないの?私は速攻で調べたが、どうやら生産終了でもう販売してない。これは面倒だな…。

 ほどなくこと子と風呂入るチャンスにことこの本意を聞いてみた。すると、
「うん、デジカメが欲しいの。高いものは親にお願いするの悪いからサンタさんにお願いすることにしたの」
「あ、そうなの、ふーん」
えっ…。私は動揺がバレないように平然と相槌を打ったが心中穏やかではなかった。

 クリスマスが近づいて私はすみっコウォーターを購入し、当日、「デジカメは探したけどなかったから」という手紙をサンタのフリでプレゼントに添えた。いやはやサンタも楽じゃねーや、と思いしっかりタスクを完了したつもりで寝ていると夜中3時に家人に起こされ、
「ちょっと!プレゼント置いてないじゃん!」と抑えた声で怒られる。ヤベっ、と飛び起きて隠しておいたプレゼントを2人の枕元に置いて危機一髪。今年は危うくサンタホントはいない説を小学校1年生女子に掴まれるところだった。クリスマスなんてなければいいのに。

ps. すみっコデジカメはメルカリで中古を見つけ、後日こと子にプレゼントしました。

「土民新聞第5号」より
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