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ボチボチ更新

 「赤い通信」は次いつ更新されるの?と山形で義父に聞かれた。山形の長井市でぼくらの文楽というイベントに出演し、たまたま妻の実家のそばだったので恐縮しながらバンドメンバーとイワサキ君の4人で宿泊等の世話をサガエ家にしてもらった時だ。

 そうやって直接「いつ更新されるの」と聞かれて、ハッとしてうまく返答ができなかった。それがサガエの父親ということもあり、ちょっと体裁も悪かったのだ。前回は妻になったサガエのことに少し触れたのを、当のサガエが偉く気に入っていたようで、実家の両親に知らせたのだろうか? だから義父は「赤い通信」なんてマイナーな固有名詞を口に出したのに違いない。こまった、こまった、こまったなあ。

 「赤い通信」は更新しないんですか? と強く迫ってきたのは広島のオガワ君だ。それも義父に言われて3日くらい後のことだったから、オレはちょっと怯んでしまった。広島のオガワ君は以前、呉の近くに位置する、地元の人しか集まらない秘境のようなビーチの海の家でライブを企画し、大ファンだという僕ら赤い疑惑を誘ってくれたのだ。それ以来、彼が年に一度仕事で東京に来る時に飲みに行くようになって先日もそれで顔を合わせたのだった。

 オガワ君には正直に、ちょっと生活に追われてスイッチが入らないから、とか、いくら面白いこと書いてもオカネにならないから、とか不平不満を並べ立てて言い訳をしたけど、オガワ君は、いや、でも僕みたいな地方のファンは本当に寂しくなるんですよ、絶対、やった方がいいですよ、長尾さんの文章なら何書いても面白いですから、などとしつこくおだてるので、オレも申し訳ない気分になってきてしまった。

 書きたくない訳じゃないんだけど、オガワ君の「あのスポンサーリンクがドーンと出てくるのはホントにショックなんですから」という言葉に素直に同情してしまって、ああこりゃもう書かざるを得ないじゃないか。あのスポンサーリンクっていうのは本当にいただけないよね。まあ、何を書いてもいいというのなら書かせてもらうけど、実際は何を書いてもいい訳じゃないから結局大儀なんだけど。

 「続けていることをやめるのは簡単だけど、一旦ストップしちゃうと続けていたことを再開するのはなかなか難しい」とはよく言われることで、それは確かに真理で、オレはそれをバンドを続けていてつくづく思う。多分赤い疑惑をやめるのは簡単だけど、もしそうなった場合、もう一度バンドをやろう、って気合いを入れるのは想像しただけでも大変なことだ。社会で労働するようになると、仕事の時間とそうじゃない時間とが頗る濃密なせめぎ合いをし始めるのであるが、そうじゃない時間をどう過ごすかとなった時に、好きだったはずのことが面倒臭くなってしまったりする、という妙な現象が発生するのだ。それは結局オカネにならないことに情熱は注いでられない、という寂しき資本主義社会のスレイブの姿である。

 ちょいと妙な表現をしてしまったが、そういうことを思ったことがある男子は意外と多いのではないだろうか?しかしながらオレはオカネにならない赤い疑惑も続けている訳だし、そういう資本主義的な基準だけで人生過ごしたら面白くない、ってことも分かっているから脱線もよしとしたいのだ。だからブログを更新するのも、もしかしたら後の糧になるかもしれないし、頑張って前向きに。

 そういえば、この間久しぶりに脱原発に関する抗議に参加してきたのだが、こういう行動も一旦ストップして行かなくなると再開するのが大変なものだと気がついた。わざわざ電車代をかけて丸の内バビロンの要塞に行ったりするのはすごく面倒臭いことだ。だけど、このままじゃ日本の将来が墜落の一途に見えるしやっぱりまずい訳で、このもやもやした気分を怒りに変換し、お偉いさん達の膝元にその怒りを持って向かうことは奨励されるべき行動であるし…。そんなことを思いながらオレはまたボチボチやろうと思ってるのだ。
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