田舎は忙しい

- -
先日、気流舎創設者の加藤さんとオンラインのアプリで田舎暮らしトークをした時、また、小川暮らしの同胞、ヒーさんと話した時にも共通して盛り上がった話題が「田舎は忙しい」であった。

地方の住宅地ではなく、アスファルト面が絶対的に少ない田舎町の暮らしであることが前提なのだが、田舎に住んでいると避けて通れない草刈りや伐採、田畑の管理など、自然を相手にした野良仕事は本気でやろうとすると非常に手がかかる。私が引越した小川町の家の庭も、砂利や芝などはあしらわれていない、草が生えっぱなしの地であるから、昨年初夏に引っ越してからというもの、暇さえあれば草刈りや伐採などに明け暮れていた。

もちろん家を買う時にはそういうことに巻き込まれることを覚悟していたし、むしろそういうことを楽しみたい、とさえ思っていたのだからその労力は惜しみなかったし、実際そのようにして身体を動かすことは今まで東京にいた頃には体験したことのない、エキサイティングで楽しいことであったのだからここで不平を唱えるのではない。

それに私はこの家に来てから、長年の夢だった家庭菜園を始め、初めのうちはただ苗を買ってきて適当に植えるくらいだったのが、段々気合いが入ってきて、鍬を振るって大地を耕し、畝を立てて種を植え、刈った草で堆肥を作るまでになり、今度暇ができたら播種の準備をしよう、なぞと普段から気にするようになって、田舎暮らしの忙しさはいやましに増していくのであるが、なにぶん野菜が収穫できた時の喜びや感動が大きいためにその忙しさを愛したくなってくる始末である。

さて、今日この稿を起こしたのは忙しさのせいでブログの更新がなかなか出来なかったことへのエクスキューズなのである。正確には、この、私のブログをとにかく楽しみにしているという友人夫婦に対してこんな近況報告でゆるしてね、という挨拶なのである。

その2人は私達を小川町に移住させた張本人でもあり、私達にとってとても大切な人達である。知り合って間もない頃、長女の面倒見など、やたらめったら私達に親切にしてくれたのだが、「いやいや私達、もう長尾家のファンだからさ。」と告白され、家が近所だったこともあり、以来我々は急激に親しくなった。

長尾家のファンである彼らは、私のブログの大ファンでもあり、私が記事を投稿するといち早く読んでくれ、時にはメールで感想を送ってくれたりさえするのだ。いつも仲良しの2人は今時スマホを持たず、1つのガラケーを2人で共有していて、私のブログをあのガラケーの画面で読んでいるというのだから驚いちゃうでしょう。更に、SNSもやっていないから、ブログが更新されたことを知る術がないのでしょっちゅう私のこの赤い通信にアクセスして確認しているんだからまた驚いちゃう。なんならこのブログ記事を2人で音読する時もあるらしく(おいおい)それを想像するといささか尻がこそばゆい。

私は今、このブログで3つの連載記事を書いていて、それらをローテーションして1月1記事を目標に更新しているのであるが、最近はことに忙しく、また気忙しく、なかなか新しい記事が書けないでいた。

田舎暮らし特有の忙しさに加えて、目下妻が開業を目論んでいる移動販売車の製作や、妻の授乳上ののっぴきならぬ状況が加わり、子守にもひとしお時間を割かなくてはならず、次に時間ができたら何をするか常に思案している、といった具合でなかなか新しい記事をしたためる余裕を取りこぼしていた。

しかし、不平ではないと断じたように、その忙しさの中で、自然を存分に楽しみ、近所にいる新しい友人達と程よく交流し、幼き2人の姉妹の成長を喜び、まさに今こうして迎える春に、心を少年のようにときめかせているのである。
ページトップ